PoweRec 詳説
プレクスター株式会社の最近の
CD-R/RW 製品に搭載されている PoweRec
機能は、書き込み品位の向上を支援する機能として知られています。 しかし多くのユーザーは、漠然としたイメージは持っていても、具体的にはどのような形で書き込み品位の向上に寄与しているのか明確に分かってはおらず、今までにも詳しく説明された情報が無かったように思います。
そこで、同社にご協力を頂き、その機能の詳細をまとめてみました。
搭載している機種
PoweRec が搭載されている機種は、PX-W1610TA 以降の全ての CD-R/RW で、具体的には PX-W1610, W2410,W4012(TA/TS), W4824 に搭載されています。
PowRec には機能の違いによって複数ある
2003年3月時点で、一連の PowRec には PoweRec, PoweRec-II, そして新PoweRec の3種類があり、それぞれに異なる機能を有しています。
ドライブには、その内の1つないし2つが搭載されており、製品の説明にはそれぞれのアピール度に応じて PoweRec, PoweRec-II, 或いは新PoweRec いずれか1つの呼称を前面に押し出したプレゼンテーションを行っているようです。
1.PoweRec
CLV 動作速度指定時に有効となり、メディアの ATIP 情報とドライブ内部のストラテジを合致させ、W4012TS / 1X 記録の場合であれば、推奨メディア以外を全て 4x で記録します。
2. PoweRec-II
これは高速書き込み時の Zone-CLV の速度切換時に強制的に BURN-Proof(BP) を働かせ速度を引き上げるものです。
その際切換直前の記録品位モニターを行い、速度チェンジが大丈夫かどうか判定をします。
この場合、BP を手動で OFF にしていたとしても、メディアの状態が速度チェンジ後に書き込み品位を維持できないと判断されると、強制的に BP を有効にすることがあります。
3. 新PoweRec
これは W4824 のみに搭載されている機能です。PoweRec と命名されていますが本来は CAV 記録時の常時モニターです。
モデル別の搭載機能
W1610 -> 1.PowRec
W2410 -> 1.PoweRec と 2.PoweRec-II
W4012 -> 1.PoweRec と 2.PoweRec-II
W4824 -> 1.PoweRec と 3.新PoweRec
※W4012 は、TA/TS 両方です。
以上の通りです。
こうしてみると、全モデルで 1.PoweRec が搭載されており、これが基礎的な機能という位置づけであると思われます。W2410 以降ではそれプラス、必要に応じて 2.PoweRec-II 或いは 3.新PoweRec が内蔵されているというイメージですね。 私自身も、やや混乱気味だったのですが、今回整理することでハッキリ理解できました。(^^;