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 ■ 1/48 アカデミー(ホビークラフト): Grumman F8F-1B   
        Bearcat 
          
          
            
              | グラマンのレシプロ戦闘機にベアキャットという機体があることを知ったのは、はっきり憶えていないが中学生か高校生くらいの頃だったと思う。なんでも、第二次大戦中で最速の戦闘機だったとか...。 一体どんな姿をした機体なんだろう...?今のように知りたい情報が即座に得られるような時代ではなかったし、北海道の片田舎でくすぶっていた少年の行動範囲なんてたかが知れている。当時はそんな漠然かつ僅かな情報を手がかりに、F8F   
                は自分にとって永らく神秘の機体として想像を膨らませていたものだった。
 
 しばらくして大学に進学し、上京してあちこちの書店で洋書を物色している内に、F8F   
                の姿を拝むことが出来た。
 その機体の第一印象は、意外なほど小柄でスッキリして、正直言って拍子抜けだった。 自分は、最強の戦闘機という一片の情報から、ヘルキャットと同じくらい大柄で、どんな日本機も呑み込んでしまいそうな圧倒的な不気味さと力強さを期待していた。
 月日は流れ、模型から関心が離れていた長い間に、いつのまにか   
                1/48   
                でキットが出ていたことを知ったのは、ほんの1,2年前である。久しぶりにこの機体を眺めてみると、大型エンジンを実に巧みにコンパクトな機体へ収め、近代戦闘機にも通じる先進性を感じるデザインに仕上がっていることに気が付く。 「翼の付いたエンジン」 まさにこの形容が正確に当てはまる機体である。 実際、その性能は卓越していたらしい。
 実機の詳細はより専門的なサイトに譲るとして、このアカデミーのキットであるが、元はホビークラフトから発売されていたものである。一見あっさりしたモールドと甘いディテールは、薄緑の成型色と相まって往年のオオタキ製   
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                レシプロ戦闘機シリーズを思い出すが、全体的にはそこそこ出来も良く、丁寧に作れば必ず良い結果が得られるであろう。
 カウリングの形状がイメージと合わないので、Cutting   
                Edge   
                のレジンパーツを使用した。コックピットもアフターパーツを使用したいところだったが、あいにく   
                -1/1B   
                型用が無かったので、プラ材でディテールアップした。
 エンジンは quick boost   
                の超絶ディテールなレジンパーツを使用。プッシュロッドを追加するだけで十分なリアル感を得られる精密さは特筆に価する。   
                20mm 機関銃は真鍮パイプでリプレイス。
 
 個人的には F8F は   
                -2型が一番好きなのだが、レッド・ボーダーの無い戦中の国籍マークが付いた機体を作ってみたかったので今回は   
                -1B   
                型を選んだ。 見ての通り、武装は爆装てんこもりにしてみた。実機も爆弾と   
                HVAR   
                を同時に装備することは可能だったと思われるが、資料写真を見ると、爆弾か   
                HVAR   
                どちらかを装備した運用が一般的だったように推測される。 たぶん、元々制空戦闘機として設計された機体であったため、対地攻撃のための装備をする機会はそもそも多くはなかったためであろう。 そして、すぐに制空戦闘機としての主力の座をジェット機に奪われてしまうのだ。というわけで、模型の世界だからこその自由さと、この不遇の傑作機に敬意を表し、フル装備で記念撮影というわけである。
 マーキングはスーパースケール・デカールを使用。 有名な   
                Tomcaters のマーキングで -1   
                型としたかったが、如何せんデカールが入手出来なかった。 でも結果的に今回のマーキングはグロスシーブルーの深みにイエローのアクセントが映え、視覚的にも楽しいものになったと満足している。
 そのグロスシーブルーは再び新しい調合を試みた。GSI   
                クレオスの No.365   
                に極めて近い色味ながら、僅かに灰色がかった印象を持った調合で、精悍さと重厚さのバランスが良くて、ようやく自分のイメージ通りの調合に辿り着いた。今後シーブルーはこの色を基本に据えていこうと思っている。
 
 ・・・・回を重ねるごとにコメント(というか駄文)が長くなるなぁ..。
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