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■ 1/72 Sword: General Motors (Grumman) FM-2 Wildcat
簡易インジェクションキットに初挑戦であるが、やはり部品のフィッティングにかなり手間取った。レジン製のコックピットは非常に出来が良い。付属の
Techmod
製デカールは水につけると粉々になり、ジグソーパズルをやる羽目になってしまった。
パーツ構成は簡易インジェクションキットとしては平均的で部品点数も少なく、シンプルだと思う。凹モールドも適度な量で、1/72
としてはうるさくなくて良い。 計器盤の取り付け位置が曖昧で、ここの処理に経験不足が露呈した。いま考えると、きちんとカッター等でガイドを彫り、少ない接着面はプラ材で補うなどの処理をすればよかったと思う。照準器はプラ材と透明塩ビで自作...。
それ以外の部分は、それほど問題なく組み上がった。グロスシーブルーは、前作の
F4U-5
と同じ調合である。 翼はホゾ無し直付けであるが、意外としっかり接着できた。主翼の上半角はやや強すぎる気がする。
この機体の実機写真を見たことが無いので確かなことは言えないが、海兵隊所属の機体の場合、右主翼上面にも海兵隊の
M・F と機体番号の 48
が付くと思うのだが、デカールにはそれが用意されていなかった。しかし、これを製作している当時は特に疑うことも無く、そのまま作ってしまった。たぶん、今だと
MD
プリンタで不足しているマーキングを自作していることだろう。
ところで前述のデカールであるが、国籍マークを1つ水に漬けると、台紙が水を含んだ時の膨張にデカールが耐え切れずにひび割れを起こしてしまった。台紙の質が悪いのか、デカールが硬すぎるのか。それではと、水につける前にデカール表面に軟化剤を塗ってから水に漬けてみた。しかしこれがまずかった。ただでさえ薄く破れやすいデカールが更に弱くなってしまい、台紙の膨張により粉々に割れてしまったのだ。この時点で付属のデカールの使用を諦めかけたのだが、代用出来るものも無く、MD
プリンタでの自作はすぐに準備できそうに無かったので、気を取り直して粉々になったデカールを慎重に集め、モデル上でつなぎ合わせていった。どうしても欠けてしまった部分は塗料でタッチアップし、苦労した結果、自分でもびっくりするくらいにリカバリーできてしまった。他の個所のデカールはひび割れと戦いながらも、何とか全部貼り付けることが出来た。プロペラの
Caution
など、細かな部分にシルバリングが見られ、恥ずかしい限りだが、当時の技量を踏まえるとそれなりに満足出来る作品だと思う。またチャレンジしてみたいキットである。 |
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